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2つのグラス

第5章 青いグラス


「何一人で笑ってるんだよ?」


振り返ると部長が
立っていた

「あっ、お疲れ様です」
「お疲れ様、
ここだと思ったんだよ
昔からお前は絶対に
片付けとか手伝って
いくからな」

「普段気強いから
そういうときくらい
女子力ですよ(笑)」

「気が強いふりしてる
けど本当は弱いもんな(笑)」

「もぉ…私は部長には
敵いません(笑)」


この部長とのたわいの
ない会話の時間が好き

そしてトキメキに違い
鼓動を感じる


「それにしてもいい
のか?こんなにゆっくり
してて。鍵返さないと
いけないだろ?」


「あっ、実は…」

さっきの話を伝えた


「なるほどなぁ…
でもあの子最近うちの
課のやつと仲がいい
との噂だぞ」


「へぇーどこもかしこも
恋話はつきませんね」


「ん?他にもあるのか?」

一瞬昼間の喫茶店の
話をしようかと迷ったが
何となくためらった


「…特にはないです(笑)」


「なんだよ期待したのに」

と部長は笑った

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