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堕天使

第3章 過去と現在

少し遠くにいる甘楽は、ニコニコ笑ってこっちを見ている。
「あっ…美里ちゃん♪よ~ふく★」

甘楽が指を指した先を見ると…洋服が透けて、
「恥ずっ(゜□゜)」
思わず、両腕で洋服を隠す。

「あぁ…可愛かったのにぃ★」

イラ… 甘楽は気遣いという言葉を知らないね…?
なら、殺せ…いや死ね!!
さぁさぁ、颯真!やっておしまい★
「っ…甘楽ぁ…美里の身体ガン見したろ」

あれっ それどころじゃないくらいに、顔に怒りが表れてますよね…? 怖っ…

「テヘペロキュートに見えて、甘楽はえっちなのデス」

もう、悪魔以外何者にも見えんよ…。

「この…死ね…!! 霧雨!」

魔術を発動させた瞬間 すごい勢いの雨とうるさい雨の音。

そして、甘楽の血。
「んにゃあっ…!!ビックリするじゃん!イジワル~」

なんて余裕なんだ。
恐ろしいくらいに思える。
血飛沫の中の甘楽の笑顔。悪魔じゃない死神。

「う…ん、きっついなぁ…。よし、本気出す!」
そう言うと、颯真は両腕をクロスさせ、魔術を解き放つ。

「荒波!」
ぶわっ!! 一気に水が甘楽を飲み込む。

だが、現れた甘楽は濡れもしてないし、水すら、近くにない。
「防御魔法か…」

颯真は、そう呟くと顔を歪め、そして笑う。

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