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こねこときりん

第1章 1学期*はる





「おい、お前、入学早々なにいちゃいちゃしてんだよっ」




ちがう声がするほうを見ると、




さっきの人よりちょっとちっちゃめの男の子がさっきの人の肩を叩いてそう言った。





「だ、だってお前がぶつかるから!!」





「ってこの子泣いてね!?…まじごめん!!」




そう言ってもう1人の人がわたしの顔をまじかで見てきた。




「あ、あのっ、ちがうのっ!! これは菜々ちゃんと同じクラスだったから嬉しくって…!!」



「え、でもさっき首いたいって…」



と、背の高いほうの男の子が言ってきた。




「そ、それは、背が高かったから…」




なんか2人とも真剣なので必死に否定した。




「ほんとに大丈夫?」




と背の高い人がまた心配そうに聞いてくれた。



「うんっ」



わたしはそう言ってこっくりうなずいた。







キーンコーンカーンコーン




「あっ、教室行かなきゃ。 あい行くよっ」




「あ、うん!」



そう言って、菜々ちゃんに手を引っ張られて、急いで教室に向かった。

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