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feeling

第3章 暴走体

その時だった。
男のオーラが咲耶たち一般人にも視える程増大し濃厚になった。
奏の肩まで伸びた髪が風になびく。
奏は左手に持った珱を下段に構えた。咲耶は裂冥を正面に構える。
刀を構えた人影を認識した"暴走した男の感情"ー奏は『暴走体』と名付けたーは破壊の対象をふたりに定めたようだ。
奏は目を閉じ息を吐き出す。
再び目を開いたとき、奏の瞳は何の感情も写していなかった。

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