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たまゆらの棘

第2章 燃ゆる日々

徐々に激しく抱かれ、倫はいつも男に抱かれる度に思う事を、今も思った。
(殺して。俺を。このまま。殺して…)倫の心は、男との情事を求めるとき、何よりもこの感覚が倫を放しがたい感覚にしていた。六本木の夜は長く、うす暗い照明よりも大きな窓から入ってくる街の夜景の方が明るかった。倫はその綺麗な夜景の中で燃え尽きたいと願った。

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