
たまゆらの棘
第3章 螺旋
翌日から倫はマーケットに立った。「お前は美しい。お前が店番をしてから売上が三倍になった。感謝してる。俺の宝物のうさぎちゃん。」サムは倫の頬に自分のザラザラした頬を擦り付けた。倫はぞっとした。「俺は作品造りに没頭出来る。素晴らしい事だ!聖母マリアよ!」こんな変態でも手に職をつけてる…倫は何も出来ない自分が恥ずかしく情けなかった。得意なのはその美貌だけか…藤原の言葉が倫の耳に響いた。これが悪魔の根源なのだ…でも…これしか生きるすべがない。倫は悔しかった。
「…サム…お願いだ、止めてくれ。」倫は静かに言った。夜になり、部屋に戻るとサムは倫の体を愛撫してきた。
「…サム…お願いだ、止めてくれ。」倫は静かに言った。夜になり、部屋に戻るとサムは倫の体を愛撫してきた。
