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たまゆらの棘

第4章 再臨

教会を出て、季節はずれの砂浜をさまよっていると、男が声をかけてきた。こんなところでも誘われる自分に倫はほとほと呆れた。ノーマルだと言い張ってなんとか男を追い払った。

(俺は淋しい。俺は空しい。俺は生きていても無意味だ。無価値だ。)倫の心はまだ死をあきらめてはいなかった。

その夜は海岸の海で寝た。

少し寒かったが翌日は素晴らしい朝日を見ることができた。

また、倫は不思議な夢を見た。

大きな光が、自分に近づいてくる夢を。



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