テキストサイズ

GAME

第6章 孤独な夜のはじまり

「先ほどから何か勘違いされていらっしゃる方がいるようですね?
皆様の体は切り刻まないですよ?
チップが減って体が切り刻まれるのはこちらの方々です」


ライオンはしれっとそう言って右側に座る人たちに手を差し向けた。


「あなた方はただ単にトランプをして、チップ賭けて頂くだけです」


左側に座らされたプレイヤーの多くは口をポカンと開ける。


もちろんほのかも口を開ける一人だ。


逆に右側に座らされたプレイヤー達は声をあげない。
じっと左側に座らされたプレイヤーの動作や表情を伺っている。

右側のプレイヤーは事前に知らされている様子だった。


「右側のプレイヤーの皆さんは自分の命の代わりとなるチップを使い、ブラックジャックをする代打ちをしてくださる方を選ぶのです。
そう、左側のお客様と右側のお客様は違うゲームに参加されているのです」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ