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第6章 孤独な夜のはじまり

皮肉や嫌味たっぷりの重森の言葉だったがその言葉でほのかは目が覚めた。



誰も助けてはくれない。


自分がやらなくては仕方がない。


まさに正論。



重森の言うとおりだ。


自分が切り刻まれる身代わりになってあげたい。

そう感じたのではない。

自分で責任を負いたくない。

殺人の一端を背負いたくない。

自分が切り刻まれる身代わりになろうとしたのはそれだけの理由だった。

重森の言葉でそのことにほのかは気付いた。


ほのかは席に深く腰掛け、勝負に神経を集中させる。

一気に目の色が変わったほのかを見てライオンは満足げに目を細める。

先ほどの挑発に安っぽく乗らなかったことや、覚悟を決めたときの態度などをみて、ライオンはほのかの中に油断ならぬ面があると見ていた。

「それでは始めさせて頂きます」

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