テキストサイズ

GAME

第7章 狂い出す計算式

重森と桂のこのやり取りは回りのメンバーにも衝撃を与えた。


プレイヤーは代打ち依頼人の命を背負いプレイをしているという考えではなく、プレイヤーは依頼人の命などどうにでも出来るという考え方。


ブラックジャックプレイヤーと依頼人。

この二人は平等とか仲間とかそういう意識ではなく、圧倒的にプレイヤーの方が立場が上というスタンス。


プレイヤーは依頼人の生殺与奪を握っているという事実をまざまざと見せつける重森の態度は全参加者の意識を変え始めていた。


その証拠にそれまで多少のいざこざを起こしていたペアも急に依頼人側が口をつぐむ。


重森が終わり次はほのかのターンとなる。

手札は11。

ダブルダウン、つまりははじめの掛け金10と同じ額の10を追加してあと一枚だけ引くという選択をする絶好のチャンス。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ