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第7章 狂い出す計算式

隣の席では重森がまたしても100の報酬を得た。


たった二ゲームで200を稼いだ。


同じ二連勝なのにここまで違うとは。


もし、あり得ないがもし自分が同じように賭けていたら、もう冨田さんに危険な思いをさせずに済んでいた。

200のリードがあればあとは10づつベットしても20ものお釣りが来る。


絶対にあり得ない話だが、それでもほのかは自分の勝負弱さを悔やまずにはいられない。


それに二連勝もしたのだ。

次は自分が負ける番ではないのか?


ほのかはそんな不安に駆られる。


しかしその裏で今夜はついているのではないか、という甘い気持ちもじわじわと湧いてくる。


そうやってほのかはギャンブラーとして考えてはいけない方へどんどんと押し流されるように思考を走らせていた。


もちろんそれはスレイブ・ゲーム主催者側の狙った通りの展開でもある。



終了まであと18ゲーム、身を焼くような地獄のゲームはまだ始まったばかりである。

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