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第7章 狂い出す計算式

山腹から街を見下ろすと光の粒が無数に広がる。


あの無数にある光の一つひとつの下で生活が行われ、色んな人生が送られているとは信じがたいものを感じる。


夜景の光とは花火と違い、人を楽しませるわけではなく営みのためのに灯された明かりだが、山腹から見る街の灯りは見るものを充分に楽しませる。



しかしあの灯りのどこかの下でほのかが一人、ブラックジャックで戦っているかと思うと竜崎一司は美しい景色さえまがまがしい景色にさえ見えてくる。



前回のルール違反の罰則ということで竜崎はスレイブ・ゲーム主催者側が指定してきた陣地取りゲームというものに強制参加をさせられた。


ルールの説明は前回同様、開始直前まで教えられていない。


参加者集合場所はケーブル下駅。


一司は三十分前にはケーブル下駅に到着していた。


ケーブルカーは通常午後七時で運行が終了する為、ケーブル下駅にはゲーム参加者以外の姿はなかった。

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