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第7章 狂い出す計算式

どれだけ今までこのゲームをやって来たかは知らないが、勝手に司令官のように振る舞い他人を特攻隊のように扱う権利はない。


ましてや丸腰の人間に突撃を命じ、武器をその辺りで見繕えなどという人間にリーダーの資格などない。


竜崎はそんなリーダー気取りのウルフを睨み付ける。


ウルフは竜崎の視線に気づかない振りをし、取り巻き連中と作戦会議みたいなことを始めている。


自分たちだけ安全な場所で戦いの成り行きを見守ろうという魂胆が見え見えだった。


竜崎はペッと唾を吐き、自軍陣地の小屋から出る。


その瞬間、竜崎が小屋を出るのを待っていたかのようなタイミングでゲーム開始の合図の空砲が鳴らされた。

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