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第8章 他人の痛み、自分の痛み

「それとな、これは一応チーム戦だから勝手に行動されては困る」

「騙して武器を渡さないような奴らとチームなんか組めるか」

「気持ちはわかるが仕方ない。武器を真っ先に取りにいかなかった君も軽率だった」

竜崎もそう言われては返す言葉がない。

仲間の小石川篤弘だったら武器支給の時、油断なく箱の前に立っていたであろう。

そう考えると竜崎は悔しさで唇を噛み締めた。


「丸腰の君たちは武器を探しながら辺りに敵がいないか確認してもらう。また敵が仕掛けた罠もないか確認してもらいたい」


「武器を持って安全なお前らがやれよ」


瞬間、佐橋が日本刀を抜き、素早く刃先を竜崎に向ける。

「そう回答された場合はこのようにする決まりだ」

竜崎は忌々しげに大きく舌打ちをした。


「敵には酒守以外にもかなりのやり手がいる。
特に向こうのリーダー格で恐らく砦を守ってるであろうハリマオと呼ばれる奴には気を付けろ。相当頭が切れる奴だ」

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