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「いい加減にしろ！」


ほのかの座るテーブルの逆側あたりから怒鳴り声が上がる。


「さっきからテメエはでかく賭けたら負けて少しだけ賭けたときだけ当たりやがって！」


怒鳴り散らしているのは一番最後に係員に腕を捕まれて入室してきた新井という男であった。


「もう200も負けてンだぞ！ 腕二本分だ！」


「そう言われましても、私も好きで負けてるわけでは……」


怒鳴り声で真面目で気の弱そうなプレイヤーの男が怯える。


「テメエ覚えてろよ！ ゲームが終わったら殺してやるからな!! 」


プレイヤーのミス采配により早くも200も失ってしまった新井は、恐怖と怒りで目を血走らせる。

腕２本が切り落とされると思えば、新井が焦ってしまうのも無理のない話ではあったが、口調があまりにも過激すぎることに新井は気づいていない。


「……っっ!!」


怒鳴り付けられているプレイヤーの男の顔は蒼白だった。