テキストサイズ

GAME

第8章 他人の痛み、自分の痛み

「バカな後悔してるんじゃないだろうな、吾郷? さっきの結果はさておき、攻める姿勢がなきゃずるずる負けるだけだ」


重森は侮蔑の笑みを浮かべてほのかを見る。


視線に気づきながらもほのかはそちらに視線を向けない。


「そんな挑発には乗らないってか? 挑発じゃない。アドバイスだよ、これは」


無視をするほのかにお構いなく、重森はしゃべりかけてくる。



重森は第三ゲームで20を賭けて負け、第四ゲームは50を賭けて勝っていた。


結果として重森は現在730持っている。


それだけ持っていれば十分代打ち依頼人を救うことが出来る。


悔しいが重森は見事な采配で着々とチップを増やしていく。


だがしかし、冨田に危ない橋は渡らせられない。

ほのかは次のゲーム、また最小の10チップをベットする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ