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第9章 捕食者

「テメェ!!」

怒鳴る竜崎に木村がチャッと音を立てピストルの銃口を向ける。

「ピストルは君に最初にあったときから持っていたんだよ。敢えて君を撃たずにおいてあげたんだ。
むしろ俺は君の命の恩人じゃないか? まあ、情報を聞き出すためだったんだけどさ」

「く……っっ」

何から何まで木村の手の中で踊らされていた。

竜崎は下唇を強く噛む。

「俺がこの旗を持ち帰ればゲームは終わる。あとはそこで大人しく待っていてくれ」

パァンッッ!!


「ぐあっっ!!」

不意に木村が銃を発砲する。

銃弾は佐橋の肩を貫いていた。

「もっとも酒守さんが君を殺さなければ、の話だが」

話はここまでという感じで木村は走り出す。

竜崎への警戒ではなく、今の発砲を聞いたであろう他のプレイヤーを意識した走りであった。

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