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第10章 悪党の饗宴

「何を持ち込まれても構いませんし、この洋館にあるもの、何を使っても構いません。
ただし通信機の持ち込み、使用は禁止となります。
ちなみに騙されたり罠にかかって不運にも命を落とした場合も失格となりますのでご注意を」

騙されて死んでは負けでも勝ちでも意味はないがわざわざ説明するのがスレイブ・ゲームだ。

死ぬことも充分にあると言うことを説明して動揺を誘う。

壬生はそういった相手を追い詰めるシステムが、また大好きであった。

多くてたかだか一億円程度の金のため、命を張る哀れな社会的敗者の悲痛な叫びが酒を芳醇な味わいにする。

小石川は果たしてどんな声で鳴くのかと思うと壬生の胸は踊り出す。

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