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壬生は部屋に逃げた伊吹をモニターで追った。

伊吹はベッドに腰掛け泣いており、猿男はその脇に座り宥めている。

汚いものでも見るように眉をひそめながら壬生はその様子を伺った。

「大丈夫。騙しあいのゲームなんだから。そんな危険なことはそうそうないよ。なんだったら僕が--」

「もうこんなゲーム……やだよっ!!」

伊吹は猿男にがばっと抱きつく。

いかにも女慣れしてなさそうな猿男は抱きつかれた姿勢で硬直する。

「もう辞めたい……こんなゲーム……」

胸の中で泣く伊吹の肩に恐る恐る猿男は手を置く。

「な、ななななんだったら僕が守ってあげるよ……このゲームだけじゃなく……これから、ずっと……」

「ほんと……？」

潤ませた目で伊吹が上目遣いに猿男を見詰める。

「僕はこれでも結構このゲームでは勝ち抜いてる方だからね……だから大丈--」

猿男の唇を伊吹がキスで塞いだ。