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オレンジ

第11章 悪意の塊

「なんなら、分かるようにしてやってもいいぞ」

低い律の声
その声とはうらはらに滑稽に笑う声だった

「はは、参ったな、本当に彼女が心配だったからなんだけど。まぁ、いいや、五月蝿い狂犬着きには勘弁してほしいし、此処は退くよ」

ガラッ扉の音がすぐにして、私はヘナヘナとその場に座り込んだ。

ドクドクと心臓が動く音に、恐怖を覚えた。

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