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第1章 私と彼

御弁当を片手に、私は教室を飛び出した。

息を切らし、現場に到着したものの私はハッと気付いた。降りれなくなっているなら、ハシゴが…

一人であたふたしていると、木の上からガサガサっと音がした

二、三枚葉っぱが落ちる中で、彼が地面に着地した。

目を見開く彼

「あれ、何してんの?」

言えません、絶対に言えません…
苦笑いの私は誤魔化す為に言葉を探した。

「たまには、御弁当を外で食べようと思いまして…」

「息切れしながら場所探し?」

あ、今の私は全力疾走して肩で息をしている事に気付く。

「時間が…えっと、食べるのが遅いので早く見付けたくて…」

我ながら下手な言い訳である。
彼はそんな私を見るなり、プッと吹き出し笑う。

「ぷっ、アンタ面白いな。じゃあ、此処で食べて行けば」



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