テキストサイズ

隣人

第3章 五月雨  6月

am2:00
雅人から着信があったが、美咲は「今日は疲れたから帰る」
とメールを打った。

「なんだか今日は呑みすぎましたぁ…」

あの後、3~4杯酒を飲み、足元がおぼつかない。

「大丈夫か?」
そう言って、フラフラの美咲を抱えてくれている吉田。

「吉田さん、私って器量がないんでしょうか…」

「えぇ、どうした?」

「レイさんに、マグロだから器量がないって言われたんです~…」

「レイ??」

「雅人の友達…マグロは捨てられるって…」

吉田は何かを察したようだ。

「でもさ、雅の彼女は美咲ちゃんなんだし、気にしなくていいと思うよ」

「でも…私確かにマグロかも…
 だって…どうやっていいか分かんないんだもん…
 気持ち良くないし、苦痛でしかない…」

「そっか…それは、雅の責任だな」

「もう自信ない…」

吉田になだめてもらいながら、アパートに到着する。

「よし!美咲ちゃん、ウチで飲みなおそう!」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ