隣人
第2章 芽生え 5月
ピンポーン
5月も後半に差し掛かったある日、出勤の準備をしていると呼び鈴がなった。
「吉田ですけど、こんにちは」
奥さんだった。
ドアを開けると、タッパーを抱えた奥さんが、笑顔で立っていた。
「これ、肉じゃが作り過ぎちゃったの。良かったら食べて」
タッパーからは、美味しそうな香りが漂っている。出来たてホカホカだ。
「なんか、いつも主人がお世話になっているようで。ごめんね、ウチのうるさいでしょ」
「いえ、全くですよ!こちらこそ、お世話になってます」
「何か困った事とかあったら、何でも言ってね」
そう言って奥さんは帰って行った。
奥さんと話したのは、引っ越した日以来、吉田とはすでに4日一緒に帰宅している。
吉田さんは、しょっちゅう飲み歩いてるのに、奥さんは偉いなぁ。
肉じゃがをつまむ。
「美味し~!」
本当に出来た奥さんだ!
不意に引っ越しの菓子折りが、目に留まる。
そう言えば、お隣行ってなかったなぁ。
菓子折りの賞味期限は、あと3日。
流石に渡せないか。
タオルでも買って来よう。
明日は日曜日だし。
5月も後半に差し掛かったある日、出勤の準備をしていると呼び鈴がなった。
「吉田ですけど、こんにちは」
奥さんだった。
ドアを開けると、タッパーを抱えた奥さんが、笑顔で立っていた。
「これ、肉じゃが作り過ぎちゃったの。良かったら食べて」
タッパーからは、美味しそうな香りが漂っている。出来たてホカホカだ。
「なんか、いつも主人がお世話になっているようで。ごめんね、ウチのうるさいでしょ」
「いえ、全くですよ!こちらこそ、お世話になってます」
「何か困った事とかあったら、何でも言ってね」
そう言って奥さんは帰って行った。
奥さんと話したのは、引っ越した日以来、吉田とはすでに4日一緒に帰宅している。
吉田さんは、しょっちゅう飲み歩いてるのに、奥さんは偉いなぁ。
肉じゃがをつまむ。
「美味し~!」
本当に出来た奥さんだ!
不意に引っ越しの菓子折りが、目に留まる。
そう言えば、お隣行ってなかったなぁ。
菓子折りの賞味期限は、あと3日。
流石に渡せないか。
タオルでも買って来よう。
明日は日曜日だし。