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甘えん坊

第5章 過去

(クソ、思い出しちまった…)

あれから14年。

その歳月を海里と慎哉は変わらない関係で過ごした。

海里自身も過去に慎哉に抱いた感情を忘れてしまっていた。


(なのに…)


『俺はもっと海里の事好きだもん。』



思い出したかったような、思い出したくなかったような感情。

昔とは違い、海里は自分でしっかり物事を考える事ができる。

そんな海里が考え、辿り着いた答え。


「…明日どんな顔して会えばいーんだよ…ッ」


午後10時15分。

海里は自分の机に突っ伏し悩み続けた。

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