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甘えん坊

第6章 それぞれの思い

翌日。

家を出る直前まで迷いあぐね、結局いつもの様に慎哉を迎えに行った。

(あぁ…。マジでどうしよう…。てか慎哉は覚えてないんだから、俺が平常心を保てばいーんだ!)

一人でごちゃごちゃと考えていると、


ガチャッ

「!!」

「おはよ~海里。…ふわぁ…」

寝ぼけ眼の慎哉が玄関から出てきた。

「お、おおおはよう!」

(平常心、平常心!
慎哉は弟慎哉は弟慎哉は弟…)

俺は必死にこの言葉を胸の中で繰り返した。

気を紛らす為にも俺は早速学校へ歩き出した。
慎哉もその後をついてきた。

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