君がくれたぬくもり
第3章 秘密
お母さんが夜の世界に入り、
酒と男に溺れはじめたのだ。
毎晩のように酔い潰れ、
毎晩のように愛人を自宅へと連れ込む…。
母が完全に酔い潰れてしまった時は陽菜が愛人の相手をしなければならなかった。
まだ初潮も来ていない10歳が…
だから陽菜は未だにセックスに臆病なのだ。
母の噂はすぐにご近所中に広まった。
学校にも…友達にも。
もちろん誰も陽菜に近寄らなくなった。
――そしていじめに発展したのである。
…辛かった。
なにもしていないのに
どうして陽菜がこんな思いをしなきゃいけないの…?