君がくれたぬくもり
第3章 秘密
どうしようもない母だったが、高校だけは行かせてくれた。
高校ではあんな思いしたくない…
と、小・中学で同じ学校だった子がいない学校に進学した。
そこは難関校だと有名で、受けてもおそらく落ちると言われていたが、
毎日死に物狂いで勉強して何とか受かることができた。
晴れて高校に入学。
友達もできた。
親友と呼べる人もできた。
授業についていくのは大変だっが、彼氏もできて毎日楽しい生活だった。
ずっとこんな日々が続く
そう信じていた…
――――そう
一週間前までは…
あの日、クラスメイトの女の子の発言で…
陽菜の人生はガラリと変わった。
「ねぇ……陽菜のお母さん…
風俗で働いてるの?」
ドクンと心臓が跳ねる。
「……どうして?」