君がくれたぬくもり
第54章 party
岳の部屋に行く。
しばらく使っていなかったからか、幸子さんが掃除をしたのだろう。
ベッドのシーツはぴしっと整い、
散らかっていたラックの中も整頓されていた。
今ここに自分がまた足を踏み入れていることが何だかまだ信じられなくて、しばらくぼうっと立ち尽くす。
緊張もしていた。
「陽菜。」
なかなか来ない陽菜にしびれを切らしたのか岳はゆっくりと立ち上がり、ドアの手前に立つ陽菜を優しく抱き寄せた。
ほんのりとお酒の匂いが鼻をかすめる。
岳は陽菜の頬に唇を這わせる。
そのたびに甘い吐息がかかり、ゾクッとなる。
「…ッ……///」
ゆっくり、ゆっくりと唇は頬から首筋へと移動し…
岳は少しだけ息を荒げながら、陽菜の着ていたブラウスのボタンをプチプチと外していく。
しばらくして唇は耳元に来た。
「抱いていい……?」
低く、甘い声。
そんなこと言われたら断れないよ…
「…いい…よ……?///」