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「ひな、俺が素っ気なくしてるの…やっぱり気付いてるよな？」
「………」

やっぱり、そうだったんだ。
あたしは泣くのをこらえるために、唇を引き結ぶしかなかった。

「やっぱさ、あいつらの手前、堂々とイチャイチャってのは気が引けてさ」
「………え？」
「一応仕事で来てるんだし、ケジメつけようかなーって」

サトシの顔を見上げると、困ったように視線をさ迷わせていた。

「だから、休みの日はいっぱい甘えてな？」

なにそれ。

「――に、それ」
「え？」
「そういうのは、先に言ってからやってよ!!!!!!あたしが、どれだけっ!!」

こらえていた涙が溢れていた。

「えっ、ちょっ…ひな!?」
「急に視線逸らしたりとか、あたしだけおいてけぼりとか！」

どんなに気にしないようにしたって、あなたは同じ空間にいるのに。

「嫌、われたかと思っ…お酒の勢いでとか!!後悔してるんだと思ってたんだよ!?」

一気に吐き出すと、また目の前がチカチカしはじめる。
慌てたようにあたしを支えに来たサトシが、困ったように目をしばたく。