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それでも恋するドM娘

第5章 躰と心

「仕方ないなぁ……」

朝霧はため息をつき鞄から細めの絵筆を取り出す。


「躰で覚えさせるから。佐倉さんがどれだけ口で否定しようが躰が証明してくれるよ」


「ちょっと朝霧く、んっっ……っああアァっっ!!」

朝霧の操る絵筆は脇腹をこちょこちょと撫で、ゆっくりと脇の下に移動する。


「やっ!! あはははっ……っんん! くすぐったいってば!!」


絵筆は千紗の言葉などまるで聞き入れる様子もなく、ゆっくりゆっくり脇の下に近付く。

「ひゃはははっ……はぅっ!! だ、だめ……くすぐった過ぎるっ!!」

身悶えてひたすら暴れる。

手錠をかけられたことを忘れ、手をもがかせた。

もがくことで手錠が更に締まっていく。

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