テキストサイズ

それでも恋するドM娘

第6章 独占欲と孤独感と。

黙って着いてこられると千紗の怒りは更に増長した。

「なにか言いたいことあるなら言えば、光太君?」

「あっ……うん……」

千紗の険のある声に光太はますます体を縮ませる。

それからも二人は一言も喋らずに学校の最寄り駅まで移動した。

駅で別れ、千紗はクラスメイトと学校へ向かう。

「千紗って姫野君と電車通学してるんでしょ? 付き合ってるとか!?」

「ないない!! ただの幼馴染み」

「へぇーそうなんだ」

「なに、そのニヤニヤした顔は」

「いや、姫野君って結構可愛いじゃない。私意外といいかなーって、姫野君のこと」

「えっ!? 本気で!? 趣味悪いよ……」

意外と真顔でそう呟く友人に千紗は引く。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ