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それでも恋するドM娘

第6章 独占欲と孤独感と。

彼は女の子のような柔和な顔を綻ばせて歩いていた。

『光太君っ……』

千紗は胸がズキンと痛んだ。

寺居や朝霧に対し孤独を感じていた千紗は、幼馴染みの姫野にまで置いていかれた。


姫野が通りすぎ、しばらくしてから千紗も校舎に入り、教室に向かった。


ぼーっとしたまま一日が終わり、自宅へと帰宅する頃、姫野から今更ながらの返信が届いた。

『別に何もないし大丈夫だよ?』

という間の抜けた返信に千紗は腹立たしい気持ちさえ沸き上がってしまった。

部屋につくとスマホをクッションの上に放り投げ、ベッドに前向きで倒れた。

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