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それでも恋するドM娘

第6章 独占欲と孤独感と。

翌日も当然のように姫野は家の前におらず、学校で昨日と同じ女と一緒にいるところを目撃した。

友達に聞いたところ、あの女生徒は2年生で姫野と同じ図書委員だとのことだった。

「姫野君彼女できちゃったんだねー。残念」などとさして悔しげでもない無念の言葉を呟く友人の横で、千紗は悔しさなど微塵もない表情で歯ぎしりをするくらいに寂しさに襲われる。


『みんな私のもとから去っていってしまう』

考えすぎのマイナス思考だが、気分が落ちている彼女は真剣にそんなことを悩んでいた。

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