それでも恋するドM娘
第8章 代用品
「あ、君は昨日の……誰だっけ?」
「佐倉です。佐倉千紗です」
「そうそう、サクラちゃん」
適当そうな口調で富士見が笑う。
「さっそく来てくれるなんて感激だな。じゃあそこに座って」
「絵のモデルになりに来たんじゃありませんっ」
千紗のやや険のある声に富士見は不思議そうな顔をする。
「人の泣いてるところを描くなんて趣味悪すぎです、先輩。それにこんな絵いりませんから。お返しします」
千紗は鞄から昨日受け取ったデッサンを取り出して富士見に手渡す。
「構図のバランスとか気に入らなかった?」
「そういう問題じゃありません」
富士見のおかしなペースに嵌らないよう、千紗はつっけんどんな物言いで返す。
「佐倉です。佐倉千紗です」
「そうそう、サクラちゃん」
適当そうな口調で富士見が笑う。
「さっそく来てくれるなんて感激だな。じゃあそこに座って」
「絵のモデルになりに来たんじゃありませんっ」
千紗のやや険のある声に富士見は不思議そうな顔をする。
「人の泣いてるところを描くなんて趣味悪すぎです、先輩。それにこんな絵いりませんから。お返しします」
千紗は鞄から昨日受け取ったデッサンを取り出して富士見に手渡す。
「構図のバランスとか気に入らなかった?」
「そういう問題じゃありません」
富士見のおかしなペースに嵌らないよう、千紗はつっけんどんな物言いで返す。