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それでも恋するドM娘

第9章 対峙

封筒を開けると差出人は案の定朝霧であり、内容も簡潔に放課後の待ち合わせ場所と時間が書かれているだけだった。


しばらく何もしてこなかった朝霧がどういう話をしてくるのか千紗は不安と、若干の期待を胸のなかに宿らせていた。



「やあ時間通りだね。さすがは佐倉さん」

放課後、千紗が待ち合わせ場所につくと朝霧は文庫本を閉じて顔をあげた。

「さあじゃあ行こうか」

「行くってどこに……」

さっさと立ち上がり歩き出す朝霧に千紗は問い掛ける。

「どこって……寺居のとこに決まってるじゃないの?」

「えっ……!?」

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