それでも恋するドM娘
第9章 対峙
「寺居はそれから変わった。笑わなくなって一人で過ごすようになった。
でもな、寺居……確かに佳菜子さんはお前の彼女だったかもしれないが、辛いのはお前だけじゃないんだよ」
「うるせぇっ! お前になにがわかる!! 佳菜子を忘れろなんて言うやつにはぜってーわかんねぇえよ!! 俺が忘れちまったら佳菜子はどうなんだよ!! 死んだ奴が一番辛いのは忘れられちまうことだろう!!」
寺居は普段の飄々とした態度からは想像できない苛立った声をあげ、朝霧に怒りをぶつける。
「そりゃ佳菜子さんも忘れて欲しくはないだろう。けどな、寺居。今のお前みたいにうじうじ生きて欲しいとは決して思っていないだろう」
「うるせぇっ! 黙れ!! お前は佳菜子を知らねーんだよ!! 佳菜子はいつも寂しがり屋で、孤独だったんだ。
俺くらい、いつまでも佳菜子を大切に思っていてやんねーと…………かわいそうだろうが……」
最後は消え入りそうな声になる寺居に、千紗も目頭を熱くした。
でもな、寺居……確かに佳菜子さんはお前の彼女だったかもしれないが、辛いのはお前だけじゃないんだよ」
「うるせぇっ! お前になにがわかる!! 佳菜子を忘れろなんて言うやつにはぜってーわかんねぇえよ!! 俺が忘れちまったら佳菜子はどうなんだよ!! 死んだ奴が一番辛いのは忘れられちまうことだろう!!」
寺居は普段の飄々とした態度からは想像できない苛立った声をあげ、朝霧に怒りをぶつける。
「そりゃ佳菜子さんも忘れて欲しくはないだろう。けどな、寺居。今のお前みたいにうじうじ生きて欲しいとは決して思っていないだろう」
「うるせぇっ! 黙れ!! お前は佳菜子を知らねーんだよ!! 佳菜子はいつも寂しがり屋で、孤独だったんだ。
俺くらい、いつまでも佳菜子を大切に思っていてやんねーと…………かわいそうだろうが……」
最後は消え入りそうな声になる寺居に、千紗も目頭を熱くした。