それでも恋するドM娘
第9章 対峙
「どう? 寺居は吹っ切れたかな?」
寺居の家を出てまもなく、朝霧は千紗に問い掛けた。
「わかんないです……まだ別れてすぐだし……それに色んな事情や経緯もわかったし……
正直知らないまま嫌いになっていた方が楽だったかも……」
「ふふっ……」
「な。なんですか、その笑いは」
「いや、ごめん。佐倉さんらしいなって……予想通りの回答過ぎて、つい」
「なんですか、それ……なんか、腹立ちます……」
千紗は頬をぷっくりと膨らませて朝霧を睨む。
「まあ僕的には寺居の好感度が上がっちゃうチャンスを与えたくなかったんだけど、佐倉さんがこのままじゃ前にも後ろにも進まないかなって思ってね」
寺居の家を出てまもなく、朝霧は千紗に問い掛けた。
「わかんないです……まだ別れてすぐだし……それに色んな事情や経緯もわかったし……
正直知らないまま嫌いになっていた方が楽だったかも……」
「ふふっ……」
「な。なんですか、その笑いは」
「いや、ごめん。佐倉さんらしいなって……予想通りの回答過ぎて、つい」
「なんですか、それ……なんか、腹立ちます……」
千紗は頬をぷっくりと膨らませて朝霧を睨む。
「まあ僕的には寺居の好感度が上がっちゃうチャンスを与えたくなかったんだけど、佐倉さんがこのままじゃ前にも後ろにも進まないかなって思ってね」