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それでも恋するドM娘

第9章 対峙

「そんなこと言って……朝霧君は私の心は支配したくないんでしょ。身体さえ支配できたらそれでいいって言ってたくせに」

拗ねたような口ぶりの千紗に朝霧は静かに笑うだけで答えはしない。

「やっぱりなんかムカつきます……」

千紗はプイッと顔を背ける。

彼はその顔を引き寄せ、顎をくいっと上げて顔を近づける。


「だめ……やめて……」

言葉とは真逆の期待に潤んだ瞳で朝霧を見詰める。

避けようと思えばいくらでも避けられるくらいゆっくりとした動きで、朝霧は千紗に唇を重ねた。

「んんっ……」

少しだけ体を震わせて千紗はその唇を受け入れてしまった。

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