テキストサイズ

それでも恋するドM娘

第11章 夏の音

手帳で確認して千紗は「あっ」と声を上げ、眉をしかめる。

朝霧から誘われたその日は幼馴染みの姫野と買い物に行く約束をしている日であった。

「困ったなぁ……」

手帳を見詰めながら千紗は呟く。

夏休みに入って何の連絡もなかった朝霧からようやく来た誘いの連絡。

それを断ってしまったら次にいつ誘いがくるかわからない。

もちろんこちらから誘うっていう方法もあったが朝霧の性格上のってくるかわからない。

姫野であれば日にちを変えても文句は言わないであろうと千紗は考えた。

朝霧が本当に自分を好きなのか、それ以前に自分が朝霧を本当にすきなのか。

それをはっきりさせたい。

千紗は朝霧の誘いに応じることにした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ