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それでも恋するドM娘

第11章 夏の音

「でも海の中でまでローターで苛められたら溺れちゃうかも……」

「大丈夫。水の中には電波通じないだろうし、何よりリモコンが海水で濡れたら壊れるだろうから持っていかないよ」

「な、ならいいけど」

海に入ればしばらくローターで苛められないと聞いて千紗はほっとする反面、少し寂しく感じた。

正直これだけの人の中で、人知れずイッてみたいというはしたない願望も少しだけだが芽生えていた。

バレたら死ぬほど恥ずかしいが、そのスリルがより背徳感を呼び起こしたし、何より朝霧に苛められることはもはや快楽しか感じていなかった。

抵抗というものは消え失せ、はしたない自分を見てもらいたいという気持ちが強かった。

性欲の底無し沼に朝霧の手で沈められるのを望んでしまう。

そして恥知らずな恥態を、冷たい朝霧の視線で見つめてもらいたかった。

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