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それでも恋するドM娘

第11章 夏の音

「冷たっ……」

さんざん日を浴びて火照った肌に海水は冷たかった。

千紗は泳げなくもないのだが朝霧から渡された大きめな浮き輪をつきながら波打ち際で足をちゃぷちゃぷさせる。

この海水浴場は遠浅の砂浜のため遊泳区域が意外と広い。

朝霧の提案でその遊泳区域を示すブイまで泳ぐこととなった。

「ほら早くおいで」

朝霧は海水を掬い、勢いよくかけてくる。

「きゃっ……!! 冷たい!! ちょっとやめてっ!」

千紗は笑ながら悲鳴をあげた。

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