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姫野は幼稚園の頃からの千紗の幼なじみであり、高校も同じ高校に通う腐れ縁だった。



おっとりとした性格に女の子のような柔和な表情が印象的だった。


幼なじみの千紗からしてみればもう少し頼り甲斐が出て欲しいのだが、その可愛らしさがいいという女子もいた。



「光太君、別に私待ってなくていいからね。もう高校生なんだから男の友達と学校行ったら？」

呆れ気味に千紗がそう言うと姫野は寂しそうに

「……うん」

と答える。


こういうところも千紗はイラッとするが、その反面お姉さんのように構ってあげたいという気持ちも起こってしまう。


「……まあ、いいけど。早く行こう、遅刻するよ」


そう言ってさっさと歩き出すと彼も慌ててそのあとを嬉しそうについてきた。