
それでも恋するドM娘
第14章 柔らかな刺
学校を出た千紗は慌てて朝霧に電話をするが当然のように応答はない。
何度もリダイアルをし、諦めた千紗は「連絡が欲しい」という短いメッセージを送った。
委員長の自分よりも教師からの信頼の厚い朝霧君がなぜ停学に……?
いきなりの展開に頭は大パニックになっていた。
「やあ千紗」
「光太くん……」
思案顔の千紗の目の前に突如現れたのは姫野であった。
夏休みの海辺のホテルで別れて以来、はじめて姫野が話し掛けて来た。
「ずいぶん浮かない顔してどうしたの?」
いつものような笑顔の姫野に、千紗はほんの少し安堵を感じた。
が、その笑顔がどことなく千紗のよく知る姫野のものと違うと感じた。
なにかうすら寒いものを、その笑顔に感じ取った。
何度もリダイアルをし、諦めた千紗は「連絡が欲しい」という短いメッセージを送った。
委員長の自分よりも教師からの信頼の厚い朝霧君がなぜ停学に……?
いきなりの展開に頭は大パニックになっていた。
「やあ千紗」
「光太くん……」
思案顔の千紗の目の前に突如現れたのは姫野であった。
夏休みの海辺のホテルで別れて以来、はじめて姫野が話し掛けて来た。
「ずいぶん浮かない顔してどうしたの?」
いつものような笑顔の姫野に、千紗はほんの少し安堵を感じた。
が、その笑顔がどことなく千紗のよく知る姫野のものと違うと感じた。
なにかうすら寒いものを、その笑顔に感じ取った。
