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それでも恋するドM娘

第14章 柔らかな刺

今は恨まれても仕方ない。


憎まれ役になっても構わない。


千紗が抜け出せない泥沼に飲み込まれる前に助けられるのならば。


たとえ千紗に一生涯嫌われようが、千紗が正常に戻れるなら、それで構わない。



姫野はそんな覚悟で朝霧が出てくるのを待っていた。




姫野の位置からは店内は全く見えない。


出来れば中で飲酒しているところでも撮れればなおいいのだが下手に近づいてばれてしまっては元も子もない。


近づきたい気持ちをぎゅっと姫野は抑えていた。


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