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恋のかたち

第10章 こいのカタチ

玄関前に立ち尽くす優愛は、どうして良いかわからない

がちゃっと勢いよくドアを開けながら、少し笑った秋豊が出迎える
「おかえり、優愛」

ぎゅっと心臓を掴まれ、熱いものが込み上げ、秋豊に抱きついた
さっき流した涙がまた勢いよく流れる

「ヒッんったっ・・ただいまぁ~・・ぅうっ」
涙を拭いながら秋豊の胸板へおでこをすり付けた

涙を浮かべ、赤く染まる頬で秋豊を見上げた

玄関を閉めると同時に、玄関に優愛を押しつけるように強く強く唇を押し当てる

痛くて苦しいけど、それ以上に愛しく待ちわびた感触を夢中で味わう

お互いの柔らかな唇を貪るように重ね、潤む瞳が薄目越しに鉢合えば、よりねっとりと唇をあわせ、舌を絡めていく

中途半端に離した唇は、銀糸の糸が玄関の照明に照らされ厭らしく2人を結んで、やがてきれた

うっとりした目で秋豊を見つめる

優愛の頬を人差し指でなで、首筋をなぞった
ぞくっと快感にちかい、くすぐったさに首をすくめた

お互い小さく笑いあって、もう一度抱きしめ合った

優愛は、ドキドキと幸せな緊張感で満たされていく

優愛は、ああなんだ・・と心のモヤモが消えていくのを感じた

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