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恋のかたち

第3章 赤面喫茶

「優愛ちゃんか・・」
独り言のように呟き、また優しい眼差しで黙った
「・・名前・・きいていいですか?」
優愛はスカートを両手でキュッと握った

「う~ん・・どうしよっかな・・」
からかうような楽しそうな声色で、優しく優愛を見つめたまま返ってくる

「オッお願いします!」
声が少しうらがえってしまった・・
恥ずかしさで赤面する優愛

その熱い頬に右手を添えてきた彼

少しひんやりした手が気持ちいい

「・・ねぇ・・良いこと思いついた」
ゆっくりと放たれた言葉に赤面していた顔は、血の気が引くように冷えていく・・

ー僕にここでイクとこみせてよー

聞き間違いではなく、はっきりと彼は告げた

何のことか分からないけど、彼の口調や雰囲気で分かってしまう

きっと厭らしいことなんだと・・

こんな変態さんに惹かれている自分を恨めしく思う優愛だが・・

何故だか彼に執着する自分を切り捨てられずにいる

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