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恋のかたち

第5章 新生活

「・・どうぞ・・」
まだ手をつけていない優愛自身のお椀を、両手を添えて秋豊の前に置いた

奇跡的にキッカリ2杯分の量を作った味噌汁だったため優愛は、自分用を言われた通りに渡した

秋豊の言った通り、目玉焼きは苦かった
顔をしかめざるえない、自分の料理に落胆する

ちらっと秋豊を見ると、涼しい顔で黙々と食べ続けていた

優愛は、ご飯だけでもっと、口に頬張る・・
パサパサして、美味しくない・・

ズーンと沈む・・

お米まだ残ってるのに・・
現実に頭がぐらぐらする

「ごちそーさん。」
手をパンと合わせ、食器を纏めた秋豊は、自室に入り、直ぐに出てきた。
背広に腕を通しながら、優愛に、早口で伝える

「俺、11時まで、会議。隣だから何かあったら呼んでもいいぞ。あと9時に荷物が届く。書斎片付けて、荷物整理しとけ」

言い終わるや否や、玄関へ向かいパタンと閉まる音が聞こえた

ポカンとする優愛

綺麗に優愛の作った失敗作を食べた秋豊、優愛も押し込むように無理矢理食べきった

食器は見事に洗い上げ、とりあえず書斎を見てみた

本棚が三つ程並び、目線にある本の背表紙を眺めた

どれも興味を惹くような本ばかりで、優愛は、目を輝かせた

割と綺麗な板張りの床は、ホコリがなく、机と本棚以外は充分なスペースがあり、荷物が届くまで何もしなくても良さそうだった

リビングへ戻り、ソファに腰掛け、部屋をくるっと見回し、テレビを点けた

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