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ファースト・ラブ

第2章 第1章



南は顔をあたしから背けながら、ちょっとだけ、ほおを赤くしてそう言った。

あたしは南に珍しいことを言われたんで少し戸惑った。いっつも顔を合わせれば憎まれ口ばっかりの南が今なんて言った ??
「……なっ何言ってんだよ~ !! そうやってまたからかってー !! その手には乗らないからなっ ※」

「えっ…。」

あたしは、いつものノリで戸惑ったのがバレないように言った。しかし南は少し驚いたような顔であたしを見たあと、少し、ほんの一瞬だけ悲しそうな顔で笑ってから言った。

「ちぇっ。つまんね~の~ !! 絶対に沙菜なら動揺するかと思ったのになぁ ←」

あたしはホッとした。どうやら戸惑っていたなはバレていないようだ。
でも…なんかさっき南、……悲しそうな顔してたような ??
気がしたんだけどー…。

「こらっ !!そこっ !! 何しゃべっている !? 授業中だぞ 罰として授業が終わったら、授業で使った物の後片付けだ !!!!! 分かったな !?」

「え~ !! ちょっと待って下さい !!! おれは沙っ…じゃなくて、水原さんの相談に乗ってただけですよ !?」

南としゃべっていたのがバレて先生に怒られた。
ってあたしのせいですかっ !?

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