テキストサイズ

Red Phoenix

第1章 少年時代

『……!!!!』


驚きで声が出ない。
樹の真っ黒だった黒目が、いつの間にか赤にそまっているのだ。


赤赤……
アカアカアカアカアカアカアカアカアか
赤い……。
赤い目


秀敏の潜在的部分が悲鳴をあげた。
直感的に危険を感じる。


『ひっ』

『秀敏どうしたの?』

『赤…』

『赤?』

俺が赤という言葉を口に出したとたん、
樹の表情から笑みがきえた。

いつにも、まして冷たい表情をした樹が俺の方に
近づいてくる。

怖い。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ