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Red Phoenix

第1章 少年時代

「くっ、くるな!!」

俺は回れ右をして、活きよい良く走りだした。

「タッタッタッタ」

『運動神経には自信がある。
運動音痴の樹は追いつかない!!』

半ば自己暗示の用にこの言葉を反芻する。
数分走っていた。いや、数秒だったかもしれない。
体力の限界には達していないものの、神経はぐったりと疲れきっていた。もう自分が何処を走っているかさえ分からない。

「タッタッタッタッタ」

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